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スクール
2024.03.07
わたしを生ききる
小村真理子です。
「本来の自分を生きるスクール」に通われているスクール生さんの最近の出来事からの感想を書いてもらいました。
この方は何年も前からある重大な病気で何度か入退院を繰り返してらっしゃいました。
退院しても自宅療養が長く、体調が思わしくない時は、まだ幼い娘さんのこともできずにずっと寝てらっしゃいました。
休職されていたお仕事も、辞めるかどうかとずっと葛藤されていたのですが、やっと行動に移されて昨年春にはお仕事を辞められました。
そこから毎月スクールに来られる度にぐんぐん顔色もよくなってきて、イキイキとされてきました。
時間もできたこともあり、体調も良くなられて、興味があることにいろいろチャレンジしていこうと決められ、その一つがゴスペルでした。
そのコンサートが昨年11月にあったそうです。
そのことからの気づきをスクールで話してくださったので、ブログに載せたいので文章にしてくれない?とお願いして書いてもらいました。
「カラオケではマイクから逃げる程、人前で歌うことに苦手意識がありました。
音痴だし、声が通らないし、自信ないし、と言い訳はたくさんあります。
そんな私が6月からゴスペルを始め、11月にはコンサートを経験させて頂きました。
お誘いを頂いた時からわくわくしている内側がいて、初めての見学では『かっこいい!』『こんな風に歌ってみたい!』と感動したのを覚えています。
未経験者の私にとっては英語歌詞、曲の構成、ゴスペルの発声、指揮者の動きの理解等々初めての事が山盛りでした。
練習の時にピアノのイントロを聞いても何の曲かピンと来ない。
原曲を繰り返し聞いたり、YouTubeで発声方法を検索したり。
先輩方からたくさんアドバイス頂いたり。
みんなの足をひっぱるわけにはいかん、という気持ちもありました。
ある時、歌詞カードばかりみて指揮者を見る余裕がない私をみていた先輩が
『コンサートまでリハもあと3回くらいでしょう。覚えてなくてもいいよ。楽しもう!指揮者をみよう』
と声をかけてくださいました。遠慮しなくていいよ、声出していいよ、とみなさん優しい。
いつの間にか歌詞を追うことに必死になっていたのかもしれません。
その時をきっかけに指揮者をみるように目線をあげると、不思議と歌詞がするっと出てくる曲が増えていきました。
そうなるとどんどん楽しくなる。
もちろん課題はあるけど、みんなで支えあう雰囲気がある。
ただ楽しいだけじゃなく、真剣に楽しんでより良くなろうとしているみんなの姿にひっぱられていました。
そんなこんなで迎えたコンサート当日の朝、
自宅でひとり練習をしている時に不意に涙がぽろぽろと溢れてきました。
自分でもびっくりです。
私はいま生きているんだなぁと。
生きて歌える事がただただ幸せだなぁと、あたたかい涙だったと思います。
今から人前に出るのに目が腫れてるわーと思いながら会場へ向かいました。
会場にきてくれた妹からは『手術してからいろいろ乗り越えて、多分いまも乗り越え中か受け入れ中で、終わりまで全力で生きようって感じが伝わって来てそりゃこっちも泣ける』とLINEが届きました。
そんな風に受け取ってくれた事にびっくりしたと同時に、側で見守ってくれていた妹の言葉に泣けてきました。ありがたいです。
私自身も歌いながらこみ上げてくるものがありました。
ただ、そのあとに子どものお迎えが控えていたので余韻に浸る間もなくダッシュで帰宅。
なんとも慌ただしい1日です。
偶然にも4年前の同じ日。私はがんの手術をするために病院に入院していました。
たくさんの管に繋がれ身体も思うように動かせず、その時は人前で歌う日がくるなんて微塵も思っていませんでした。あの時の私に『大丈夫だよ!4年後にゴスペルやってるよ!』と教えてあげたいです。
必ず人には最期がくるのだから。
生かされている今、どんな状況であれ最後まで私を生ききろうと改めて感じています。」
このコンサートを見に行かれたTHE UNIVERSE friendsの新宅由希子ちゃんは、感動して震えて涙が出てきたそうです。
スクール生さんは今、他にもダンスにも挑戦されています。
歌もダンスも苦手なんだそうですが、それでもとても楽しいと感じられるそうです。
声を出せること、体が動かせること、それらは当たり前ではなくとても尊いものです。
ずっと寝たきりだった経験をしている彼女にとっては全てがとてもありがたいものであり、生かされているからできるんだということ、そして自分が生きようとしていることに気付かれていました。
本当にありがたいと言われていました。
その思いがまた歌やダンスへと繋がって、そのエネルギーがまた周囲に伝わっていくのだと思います。
生きるということ、
命を生かすということ、
それは大変なこともたくさんあります。
ですが、その大変な中に自分でやっていくことでしか感じることができない喜びや豊かさがたくさんあります。
これからも、その経験をたくさんしていってほしいと思いました。